1と4の指のフレーム

左手技術の指針「フレーム」

ヴァイオリンは音程・音高を奏者自らが自在に作り出すことができる楽器です。
左手技術の重要なポイントとして、1と4の指(人差し指と小指)の位置関係が挙げられます。

1と4の指の物理的距離のことを「フレーム(または手のフレーム)」と呼びますが、このフレームを各ポジションにおいて正確に取れるか否かが、ヴァイオリン演奏時の音程の精度に関わってきます。

具体的には、ヴァイオリンは完全5度の調弦ですので、1の指で音を取り、隣の高い方の弦を4で取った場合、オクターヴ(8度)の関係になります。同じ弦上であれば、4度です。ここで意識が必要になってくるのは、駒の方に近い位置のフレームすなわち、高いポジションを押さえるにつれて、幅が狭くなるということです。

少し専門的に捉えると、弦の振動する部分の長さ「有効弦長」はハイポジションを押さえるにつれ短くなっていきますので、フレームの幅も駒に近づく方を押さえるにつれて狭く押さえる必要があるわけです。

これらの感覚を習得していく練習に、オクターヴの音階やセヴシックOp.8の教本などがあります。当教室では、比較的早い段階からこの練習をしていただいています。

エクステンション:フレームから外れた押さえ方

むろん、フレームの感覚はオクターヴの演奏時にのみに関係してくるわけではありません。

曲中のどのようなフレーズでもあっても、この距離的感覚を正確に把握した上で弾いていけば、2と3の指(中指と薬指)はそのフレームの中で押さえることになりますし、例外的な押さえ方(1の指を低く押さえる・4の指を高く押さえるなど:エクステンション(Extension)と呼ばれます)の場合も、"ここはフレームの外に出る" というように意識して演奏することが可能になり、音程の精度は向上していきます。

1と4の指のフレームについて、音程改善の一助になりましたら幸いです。

ヴァイオリン名教師、故イヴァン・ガラミアン氏が名付けた呼び方です。出典:『ヴァイオリン奏法と指導の原理』 ガラミアン 著/アカンサス弦楽研究会。

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1と4の指の物理的距離のことを「フレーム(または手のフレーム)」と呼びますが、このフレームを各ポジションにおいて正確に取れるか否かが、ヴァイオリン演奏時の音程の精度に関わってきます。

具体的には、ヴァイオリンは完全5度の調弦ですので、1の指で音を取り、隣の高い方の弦を4で取った場合、オクターヴ(8度)の関係になります。同じ弦上であれば、4度です。ここで意識が必要になってくるのは、駒の方に近い位置のフレームすなわち、高いポジションを押さえるにつれて、幅が狭くなるということです。

少し専門的に捉えると、弦の振動する部分の長さ「有効弦長」はハイポジションを押さえるにつれ短くなっていきますので、フレームの幅も駒に近づく方を押さえるにつれて狭く押さえる必要があるわけです。

これらの感覚を習得していく練習に、オクターヴの音階やセヴシックOp.8の教本などがあります。当教室では、比較的早い段階からこの練習をしていただいています。

エクステンション:フレームから外れた押さえ方

むろん、フレームの感覚はオクターヴの演奏時にのみに関係してくるわけではありません。

曲中のどのようなフレーズでもあっても、この距離的感覚を正確に把握した上で弾いていけば、2と3の指(中指と薬指)はそのフレームの中で押さえることになりますし、例外的な押さえ方(1の指を低く押さえる・4の指を高く押さえるなど:エクステンション(Extension)と呼ばれます)の場合も、"ここはフレームの外に出る" というように意識して演奏することが可能になり、音程の精度は向上していきます。

1と4の指のフレームについて、音程改善の一助になりましたら幸いです。

ヴァイオリン名教師、故イヴァン・ガラミアン氏が名付けた呼び方です。出典:『ヴァイオリン奏法と指導の原理』 ガラミアン 著/アカンサス弦楽研究会。

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2022年08月04日