フレーズ・強起と弱起・シンコペーション

フレーズ -旋律の区切り-

これまでのコラムでは、拍・拍子について紹介してきました。拍によって音楽に一定のリズムを持たせ、さらに拍子によって躍動的なヴァリエーションを持たせたら、次はフレーズを意識する必要があります。

フレーズは、言葉で捉えるとセンテンスに相当します。句読点が適切に使われた文章、またスピーチでも適切なセンテンスに分けて語りかければ、読み手・聞き手にその意図が明確に伝わりますよね。音楽でも旋律をどこまで持続させるか、またどこに向かうか。旋律の区切りとなる「フレーズ」を意識すると、聴き手に音楽のイメージを的確に伝えることができます。

強起と弱起 -フレーズの始まり方-

拍には「表拍と裏拍」があることを前回のコラムで説明しました。フレーズの起点にも、強拍から始まる「強起」と弱拍から始まる「弱起」があります。弱起はドイツ語で「アウフタクト(Auftakt)」とも呼ばれます。

強起は基本的には、小節1拍目の強拍から始まります。毅然とした力強いイメージを与えます。対して弱起(アウフタクト)は、弱拍から始まるため、滑らかな印象で次の強起へと向かう求心力を高めます。際立たせつつ次の拍に向かうように演奏することで、曲に引き込む力が働いてきますね。

シンコペーション -強拍の位置が入れ替わる-

曲中にて本来、強く演奏される拍と弱く演奏される拍を入れ替えたものが「シンコペーション」というリズムです。リズムに変化を与えることで、聴き手に対してこれまでとは違うイメージを提示できる手法ですね。


syncopation

シンコペーションは「タイ」を用いて作り出すことができます。本来の強拍がくるべき位置にその前の拍からタイで音が保持されると、強さは前の拍と入れ替わります。*上の譜例の2小節目がタイによるシンコペーションです。

また、強拍の位置にだけに関わらず、1つの拍の中でのさらに細かく「表拍」と「裏拍」で捉えた場合の裏拍から始まる3小節目からのフレーズは、8分音符直後の4分音符が拍の強さを先取りしたように聴こえます。このようなシンコペーションや、休符から生み出されるもの、さらにアクセントでも意図的に作ることも可能です。

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フレーズは、言葉で捉えるとセンテンスに相当します。句読点が適切に使われた文章、またスピーチでも適切なセンテンスに分けて語りかければ、読み手・聞き手にその意図が明確に伝わりますよね。音楽でも旋律をどこまで持続させるか、またどこに向かうか。旋律の区切りとなる「フレーズ」を意識すると、聴き手に音楽のイメージを的確に伝えることができます。

強起と弱起 -フレーズの始まり方-

拍には「表拍と裏拍」があることを前回のコラムで説明しました。フレーズの起点にも、強拍から始まる「強起」と弱拍から始まる「弱起」があります。弱起はドイツ語で「アウフタクト(Auftakt)」とも呼ばれます。

強起は基本的には、小節1拍目の強拍から始まります。毅然とした力強いイメージを与えます。対して弱起(アウフタクト)は、弱拍から始まるため、滑らかな印象で次の強起へと向かう求心力を高めます。際立たせつつ次の拍に向かうように演奏することで、曲に引き込む力が働いてきますね。

シンコペーション -強拍の位置が入れ替わる-

曲中にて本来、強く演奏される拍と弱く演奏される拍を入れ替えたものが「シンコペーション」というリズムです。リズムに変化を与えることで、聴き手に対してこれまでとは違うイメージを提示できる手法ですね。


syncopation

シンコペーションは「タイ」を用いて作り出すことができます。本来の強拍がくるべき位置にその前の拍からタイで音が保持されると、強さは前の拍と入れ替わります。*上の譜例の2小節目がタイによるシンコペーションです。

また、強拍の位置にだけに関わらず、1つの拍の中でのさらに細かく「表拍」と「裏拍」で捉えた場合の裏拍から始まる3小節目からのフレーズは、8分音符直後の4分音符が拍の強さを先取りしたように聴こえます。このようなシンコペーションや、休符から生み出されるもの、さらにアクセントでも意図的に作ることも可能です。

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2023年08月13日