ヴァイオリンペグの調節方法

こんにちは、主宰・ヴァイオリン講師の稲葉雅佳です。

毎日暑くなってきましたね。湿気が高いとヴァイオリンで不調が出やすいのが、ペグ。弦の張り具合を回すことで調節する役割を持つ、糸巻きと呼ばれることもあるパーツです。

材質は樹脂製のもの、黒いエボニー(黒檀)か、茶色のボックスウッド(柘植)、茶色で縞模様にみえるのは、ローズウッド材ですね。いずれにしても、ペグコンポジションというクレヨンのような調整剤を、塗ることで多湿の時でも低湿の時でも、スムーズに動いてくれるようになります!

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アルミ製の筒の中に入っています。左端が取り出したもので、クレヨンのような見た目。Lapella(ラペラ)やGotz(ゲッツ)といった製品が使いやすいと思います。

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ペグの黒くなっている所、ペグボックスとの接触面にまんべんなく塗ります。その後、差し込んでから少し回して馴染ませましょう。

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黒い指板の端、ナットと呼ばれる弦が乗っている溝に濃い鉛筆(4Bなど)を塗って滑りを良くするのもお忘れなく。弦の巻き線の痛みを防いで、長持ちさせます。

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弦を支えるにも鉛筆を塗りましょう。日々の調弦で駒が前方(スクロール側)に傾いてしまうのを防ぐ効果もあります。

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弦を張るときは、1回クロスさせてから巻いていきます。

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巻き終わりは、ペグが緩みがちな時はペグボックスに当たるくらいまで近くに、固くて回しにくい時はペグボックスから少し離すくらいの位置すると、加減がよくなります。

※この調節で回りが改善されない場合は、楽器店・弦楽器工房などに依頼することになると思います。ペグシェイーパーとリーマーという専門工具で、ペグとペグボックスホールを真円に削ったり、ペグボックスホールが大きすぎてペグの径が合わないときは穴埋めをすることになります。前者の場合だと3千円位、後者ですと日数もかかりますので、1万円位の修理費用になる場合が多いと思います。

毎日使う部分だからこそ、こまめにメンテナンスしてあげましょう。ぜひお試しいただけたらと思います。

最終更新 2023年7月17日

こんにちは、主宰・ヴァイオリン講師の稲葉雅佳です。

毎日暑くなってきましたね。湿気が高いとヴァイオリンで不調が出やすいのが、ペグ。弦の張り具合を回すことで調節する役割を持つ、糸巻きと呼ばれることもあるパーツです。

材質は樹脂製のもの、黒いエボニー(黒檀)か、茶色のボックスウッド(柘植)、茶色で縞模様にみえるのは、ローズウッド材ですね。いずれにしても、ペグコンポジションというクレヨンのような調整剤を、塗ることで多湿の時でも低湿の時でも、スムーズに動いてくれるようになります!

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アルミ製の筒の中に入っています。左端が取り出したもので、クレヨンのような見た目。Lapella(ラペラ)やGotz(ゲッツ)といった製品が使いやすいと思います。

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ペグの黒くなっている所、ペグボックスとの接触面にまんべんなく塗ります。その後、差し込んでから少し回して馴染ませましょう。

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黒い指板の端、ナットと呼ばれる弦が乗っている溝に濃い鉛筆(4Bなど)を塗って滑りを良くするのもお忘れなく。弦の巻き線の痛みを防いで、長持ちさせます。

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弦を支えるにも鉛筆を塗りましょう。日々の調弦で駒が前方(スクロール側)に傾いてしまうのを防ぐ効果もあります。

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弦を張るときは、1回クロスさせてから巻いていきます。

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巻き終わりは、ペグが緩みがちな時はペグボックスに当たるくらいまで近くに、固くて回しにくい時はペグボックスから少し離すくらいの位置すると、加減がよくなります。

※この調節で回りが改善されない場合は、楽器店・弦楽器工房などに依頼することになると思います。ペグシェイーパーとリーマーという専門工具で、ペグとペグボックスホールを真円に削ったり、ペグボックスホールが大きすぎてペグの径が合わないときは穴埋めをすることになります。前者の場合だと3千円位、後者ですと日数もかかりますので、1万円位の修理費用になる場合が多いと思います。

毎日使う部分だからこそ、こまめにメンテナンスしてあげましょう。ぜひお試しいただけたらと思います。

最終更新 2023年7月17日


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2023年06月18日