発表会でおすすめのピアノ曲は?初級から上級まで聴き映えする楽曲を解説

発表会におすすめのピアノ曲

今回は、発表会におすすめのピアノ曲を、初級・中級・上級ごとの難易度に合ったピアノ曲をご紹介します。憧れのピアノ曲を発表会で披露することは、練習のモチベーションが上がって一生の思い出にもなりますよね!

ぜひ、参考にしていただけると嬉しいです(難易度別の練習曲は、あくまでも目安です)。

初級編 ~バイエル・ブルグミュラー・ツェルニー100番程度~

まずは、初級のピアノ曲を3曲ご紹介します。ピアノを習い始めて最初の発表会になることも想定して選ばせていただきました。

ショパン【ポロネーズト短調】

ショパンが8歳の時に作ったと言われる作品「ポロネーズト短調」。当時師事していたアダルベルト・ジヴニーのアドバイスをもとに作られた曲と伝えられています。

そもそもポロネーズとは、フランス語で「ポーランドの踊り」を意味する舞曲のことです。全17曲あるポロネーズの中で「ト短調」は、初級者向けの曲と言えます。3部形式からなる曲で、冒頭の荘厳な序奏から中間部の軽快なアルペジオを経て、再現部が登場。左手には、ショパンには珍しいアルベルティ・バスが用いられています。

演奏時間は2分程度の曲ですが、初級ならではのテクニックや表現力が必要な楽曲と言えますね。

ギロック【タランテラ】

子ども向けのピアノ教本として定番の「ギロック こどものためのアルバム」内の1曲です。全23曲あり、テクニックはもちろん音楽性も優れているので、レッスンの併用曲としても使われています。

「タランテラ」は、疾走感のあるテンポとナポリ地方発祥の舞曲ならではのリズムが特徴の楽曲です。8分の6拍子で、速さに流されずに弾くことが意外と難しい曲。

冒頭の緊張感のあるフレーズから始まり、軽快なリズムの中間部を経て華麗なクレッシェンド、最後はそっと終わる、短いながらも音楽性に優れた楽曲ですね。

ブルグミュラー【貴婦人の乗馬】

初級者向けの教本「ブルグミュラー25の練習曲」の集大成となる「貴婦人の乗馬」は、発表会にもおすすめの1曲です。

ハ長調/4分の4拍子、躍動感がある冒頭のスタッカートや随所に現れる勇敢なユニゾン、さらにメロディックな旋律など、目まぐるしい曲調の変化も聴きどころ!弾き方のポイントとしては、リズムが崩れないように一定のテンポを保つと良いでしょう。そのために、最初はメトロノームを使って練習すると効果的です。

さらに、左右のバランスにも注意しながら、メロディラインをなめらかに弾けるように練習してみてくださいね。

中級編 ~ツェルニー30番・40番程度~

ここからは中級です。ピアノ演奏の基本的なテクニックを習得し、表現力も身につけていく段階にふさわしい楽曲をご紹介します。

シューマン【飛翔~幻想小曲集作品12より第2曲~】

「飛翔」は、シューマンの代表作「幻想小曲集」の中で最も有名な曲です。発表会やピアノコンクールで聴くことも多く、幅広い世代の方が挑戦する名曲。

ヘ短調のロンド形式で、力強い冒頭では情熱的な旋律が歌われ、中間部は変ニ長調の穏やかなメロディが現れます。

タイトル通りの幻想的な曲調、さらに内声を聴かせるテクニックやペダリングなどの課題も多いですが、聴き応えのある1曲と言えます。

バルトーク【ルーマニア民俗舞曲Sz.56】

バルトークがトランシルヴァニア地方の民謡をテーマに作った「ルーマニア民俗舞曲」は、6つの小品からなる組曲です。全曲通して演奏しますが、発表会などでは抜粋して弾くこともあります。

1. 棒踊り
2. 帯踊り
3. 踏み踊り
4. 角笛の踊り
5. ルーマニア風ポルカ
6. 速い踊り

民俗音楽的な要素が多く、ノスタルジックで親しみやすい旋律が印象的な楽曲となっています。

シューベルト【即興曲作品90より第4曲】

ウィーンで生まれた作曲家・シューベルトが晩年に完成させたピアノ曲です。楽曲の構成においては比較的自由な形式であり、彩り豊かな美しい旋律が印象的。

第4番は変イ長調。冒頭は主調ではない変イ短調のアルペジオから始まり、徐々に変イ長調に移行していきます。

左手の低音域に現れる旋律が美しく、右手のアルペジオに溶け込むとより優雅な雰囲気に包まれます。中間部は嬰ハ短調で、和音の連打にのせて現れるメロディラインが聴きどころ。

再現部では冒頭の繊細なアルペジオが続き、曲はクライマックスを迎えます。

上級編 ~ツェルニー50番・60番・モシュコフスキー・ショパン程度~

上級編は、テクニックや音楽性など全てにおいて高難易度の楽曲になります。音大生やピアニストも好んで演奏する名曲をご紹介します。

リスト【2つの演奏会用練習曲S.145/R.6】

ピアノの魔術師という異名を持つ作曲家、フランツ・リストの作品「2つの演奏会用練習曲」は、「森のざわめき」「小人の踊り」の2曲からなる曲集です。

【森のざわめき】
変ニ長調・4分の4拍子。木々のざわめきのような冒頭の6連符から優雅な旋律が現れ、次第に音量や音域が広がります。中間部はオクターブのパッセージやダイナミックなクレッシェンドで緊張感を高め、クライマックスに向かって高らかに旋律が歌われます。再び冒頭の6連符が流れ、最後は静かに曲を閉じます。

【小人の踊り】
嬰ヘ短調・8分の6拍子。軽快な序奏から始まり、タイトル通り小人が縦横無尽に舞うようなフレーズが流れます。スケルツォ風の曲調で、高音の華やかなパッセージから低音の連打にのせて歌われる旋律、超絶技巧ながらも音楽性に優れた楽曲と言えます。

ベートーヴェン【ピアノソナタ月光作品27‐2】

ピアノ音楽史の中でも革命的な楽曲を残したベートーヴェン。全32曲のピアノソナタで最も有名な「月光」は、ベートーヴェンが30歳の時に作曲されました。

嬰ハ短調「幻想曲風ソナタ」とも呼ばれ、第1楽章には珍しい『Adagio sostenuto』の指示。荘厳な3連符から感傷的な旋律が現れたあと、中間部はやや音域を広げ終始流れる3連符で静かに曲を閉じます。

第2楽章『Allegretto』は、複合3部形式。メヌエットの要素がありますが、ベートーヴェン自身の明記はなし。軽快なスタッカートとレガートの対比、中間部のオクターブを経て再現部が登場し、穏やかに終わります。

第3楽章『PrestoAgitato』。ソナタ形式で構成され、疾走感のある曲調と流麗なメロディが対比する情熱的な1曲です。

アルペジオやスケールといった基本的なテクニック、左手のトレモロやアルベルティバスなど様々な技巧が必要な楽曲となっています。

ドビュッシー【ピアノのために】

フランスの作曲家・ドビュッシーの作品「ピアノのために」は、全3曲からなる組曲です。ドビュッシー初期の作品と言われ、古典的な要素がありながらもピアニスティックな作品となっています。

【第1曲 プレリュード】
力強い冒頭のフレーズと軽やかなパッセージが目まぐるしく動く華やかな曲。独特な和声進行を伴い、コーダに現れるカデンツァも聴きどころの一つです。
また、華麗なグリッサンドやペダリングなど、上級テクニックを必要とする難曲でもあります。

【第2曲 サラバンド】
緩やかな曲想のサラバンド。第2拍にアクセントがある独特の舞曲であり、「優雅な落ち着きと緩やかさをもって」と表記されています。
ドビュッシー特有の色彩豊かな和声進行が特徴で、ラヴェルがオーケストラ用に編曲したことでも知られています。

【第3曲 トッカータ】
エチュード的な雰囲気を持つトッカータは、終曲らしくテクニカルで疾走感のある曲です。終始途切れない16分音符と中間部のミステリアスな響き、嬰ハ長調の再現部から圧倒的なクライマックスを迎えるドビュッシーの魅力が詰まった1曲と言えます。

連弾曲

ここからは、ピアノの4手連弾用の楽曲をご紹介します。2人で1つの曲を仕上げていくのは、ソロとは違う達成感がありますよね。

ブラームス【ハンガリー舞曲第5番】

ドイツの作曲家・ブラームスの作品の中でも有名な「ハンガリー舞曲」は、ピアノの連弾曲としても人気のある曲です。ハンガリーのジプシー音楽をモチーフにした舞曲で、第5番は単独で演奏されることも多い楽曲。

リズミカルな伴奏にのせて現れるメロディは、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。情熱的な旋律のあとは和音の連打が続き、再現部を経て力強く曲を閉じます。

グリーグ【ノルウェー舞曲作品35】

ノルウェーの作曲家・グリーグがピアノの連弾曲として残した「ノルウェー舞曲」は、全4曲からなる作品です。また、ハンス・ジット編曲のオーケストラ版が演奏されることもあります。

【第1曲】
Allegro marcato・3部形式。冒頭の力強い和音で始まり、軽快な伴奏にのせて情熱的な旋律が歌われます。中間部の穏やかなメロディがいろいろな音域で現れたあと、再現部の主題が登場。
クライマックスに向けて緊張感のある旋律が続き、最後は決然と終わります。

【第2曲】
Allegretto tranquill e grazioso・3部形式。穏やかな雰囲気を持つ舞曲で、中間部との対比も聴きどころの一つです。
激しく動く中間部を経て再び冒頭の軽快な旋律が現れ、静かに曲を閉じます。

【第3曲】
Allegro moderate alla Marcia・3部形式。行進曲風の舞曲で、軽やかな主題がバリエーションのように現れる賑やかさが特徴です。
中間部は哀愁漂う旋律が歌われ、曲調の変化も聴きどころの一つとなっています。

【第4曲】
Allegro molto・3部形式。神秘的な雰囲気から始まり、緊張感のある導入部を経て中間部に入ります。軽快なフレーズが登場したと思ったらミステリアスな旋律が歌われ、再び主題が現れフィナーレを迎えます。

まとめ

今回のコラムでは、発表会で聴き映えするピアノ曲を難易度別にご紹介してきました。

有名なピアノ曲や隠れた名曲など、クラシック音楽だけでも数多くの名曲が存在します。ぜひ、憧れの1曲を見つけて練習に励んでください!

2023年8月28日 投稿

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ぜひ、参考にしていただけると嬉しいです(難易度別の練習曲は、あくまでも目安です)。

初級編 ~バイエル・ブルグミュラー・ツェルニー100番程度~

まずは、初級のピアノ曲を3曲ご紹介します。ピアノを習い始めて最初の発表会になることも想定して選ばせていただきました。

ショパン【ポロネーズト短調】

ショパンが8歳の時に作ったと言われる作品「ポロネーズト短調」。当時師事していたアダルベルト・ジヴニーのアドバイスをもとに作られた曲と伝えられています。

そもそもポロネーズとは、フランス語で「ポーランドの踊り」を意味する舞曲のことです。全17曲あるポロネーズの中で「ト短調」は、初級者向けの曲と言えます。3部形式からなる曲で、冒頭の荘厳な序奏から中間部の軽快なアルペジオを経て、再現部が登場。左手には、ショパンには珍しいアルベルティ・バスが用いられています。

演奏時間は2分程度の曲ですが、初級ならではのテクニックや表現力が必要な楽曲と言えますね。

ギロック【タランテラ】

子ども向けのピアノ教本として定番の「ギロック こどものためのアルバム」内の1曲です。全23曲あり、テクニックはもちろん音楽性も優れているので、レッスンの併用曲としても使われています。

「タランテラ」は、疾走感のあるテンポとナポリ地方発祥の舞曲ならではのリズムが特徴の楽曲です。8分の6拍子で、速さに流されずに弾くことが意外と難しい曲。

冒頭の緊張感のあるフレーズから始まり、軽快なリズムの中間部を経て華麗なクレッシェンド、最後はそっと終わる、短いながらも音楽性に優れた楽曲ですね。

ブルグミュラー【貴婦人の乗馬】

初級者向けの教本「ブルグミュラー25の練習曲」の集大成となる「貴婦人の乗馬」は、発表会にもおすすめの1曲です。

ハ長調/4分の4拍子、躍動感がある冒頭のスタッカートや随所に現れる勇敢なユニゾン、さらにメロディックな旋律など、目まぐるしい曲調の変化も聴きどころ!弾き方のポイントとしては、リズムが崩れないように一定のテンポを保つと良いでしょう。そのために、最初はメトロノームを使って練習すると効果的です。

さらに、左右のバランスにも注意しながら、メロディラインをなめらかに弾けるように練習してみてくださいね。

中級編 ~ツェルニー30番・40番程度~

ここからは中級です。ピアノ演奏の基本的なテクニックを習得し、表現力も身につけていく段階にふさわしい楽曲をご紹介します。

シューマン【飛翔~幻想小曲集作品12より第2曲~】

「飛翔」は、シューマンの代表作「幻想小曲集」の中で最も有名な曲です。発表会やピアノコンクールで聴くことも多く、幅広い世代の方が挑戦する名曲。

ヘ短調のロンド形式で、力強い冒頭では情熱的な旋律が歌われ、中間部は変ニ長調の穏やかなメロディが現れます。

タイトル通りの幻想的な曲調、さらに内声を聴かせるテクニックやペダリングなどの課題も多いですが、聴き応えのある1曲と言えます。

バルトーク【ルーマニア民俗舞曲Sz.56】

バルトークがトランシルヴァニア地方の民謡をテーマに作った「ルーマニア民俗舞曲」は、6つの小品からなる組曲です。全曲通して演奏しますが、発表会などでは抜粋して弾くこともあります。

1. 棒踊り
2. 帯踊り
3. 踏み踊り
4. 角笛の踊り
5. ルーマニア風ポルカ
6. 速い踊り

民俗音楽的な要素が多く、ノスタルジックで親しみやすい旋律が印象的な楽曲となっています。

シューベルト【即興曲作品90より第4曲】

ウィーンで生まれた作曲家・シューベルトが晩年に完成させたピアノ曲です。楽曲の構成においては比較的自由な形式であり、彩り豊かな美しい旋律が印象的。

第4番は変イ長調。冒頭は主調ではない変イ短調のアルペジオから始まり、徐々に変イ長調に移行していきます。

左手の低音域に現れる旋律が美しく、右手のアルペジオに溶け込むとより優雅な雰囲気に包まれます。中間部は嬰ハ短調で、和音の連打にのせて現れるメロディラインが聴きどころ。

再現部では冒頭の繊細なアルペジオが続き、曲はクライマックスを迎えます。

上級編 ~ツェルニー50番・60番・モシュコフスキー・ショパン程度~

上級編は、テクニックや音楽性など全てにおいて高難易度の楽曲になります。音大生やピアニストも好んで演奏する名曲をご紹介します。

リスト【2つの演奏会用練習曲S.145/R.6】

ピアノの魔術師という異名を持つ作曲家、フランツ・リストの作品「2つの演奏会用練習曲」は、「森のざわめき」「小人の踊り」の2曲からなる曲集です。

【森のざわめき】
変ニ長調・4分の4拍子。木々のざわめきのような冒頭の6連符から優雅な旋律が現れ、次第に音量や音域が広がります。中間部はオクターブのパッセージやダイナミックなクレッシェンドで緊張感を高め、クライマックスに向かって高らかに旋律が歌われます。再び冒頭の6連符が流れ、最後は静かに曲を閉じます。

【小人の踊り】
嬰ヘ短調・8分の6拍子。軽快な序奏から始まり、タイトル通り小人が縦横無尽に舞うようなフレーズが流れます。スケルツォ風の曲調で、高音の華やかなパッセージから低音の連打にのせて歌われる旋律、超絶技巧ながらも音楽性に優れた楽曲と言えます。

ベートーヴェン【ピアノソナタ月光作品27‐2】

ピアノ音楽史の中でも革命的な楽曲を残したベートーヴェン。全32曲のピアノソナタで最も有名な「月光」は、ベートーヴェンが30歳の時に作曲されました。

嬰ハ短調「幻想曲風ソナタ」とも呼ばれ、第1楽章には珍しい『Adagio sostenuto』の指示。荘厳な3連符から感傷的な旋律が現れたあと、中間部はやや音域を広げ終始流れる3連符で静かに曲を閉じます。

第2楽章『Allegretto』は、複合3部形式。メヌエットの要素がありますが、ベートーヴェン自身の明記はなし。軽快なスタッカートとレガートの対比、中間部のオクターブを経て再現部が登場し、穏やかに終わります。

第3楽章『PrestoAgitato』。ソナタ形式で構成され、疾走感のある曲調と流麗なメロディが対比する情熱的な1曲です。

アルペジオやスケールといった基本的なテクニック、左手のトレモロやアルベルティバスなど様々な技巧が必要な楽曲となっています。

ドビュッシー【ピアノのために】

フランスの作曲家・ドビュッシーの作品「ピアノのために」は、全3曲からなる組曲です。ドビュッシー初期の作品と言われ、古典的な要素がありながらもピアニスティックな作品となっています。

【第1曲 プレリュード】
力強い冒頭のフレーズと軽やかなパッセージが目まぐるしく動く華やかな曲。独特な和声進行を伴い、コーダに現れるカデンツァも聴きどころの一つです。
また、華麗なグリッサンドやペダリングなど、上級テクニックを必要とする難曲でもあります。

【第2曲 サラバンド】
緩やかな曲想のサラバンド。第2拍にアクセントがある独特の舞曲であり、「優雅な落ち着きと緩やかさをもって」と表記されています。
ドビュッシー特有の色彩豊かな和声進行が特徴で、ラヴェルがオーケストラ用に編曲したことでも知られています。

【第3曲 トッカータ】
エチュード的な雰囲気を持つトッカータは、終曲らしくテクニカルで疾走感のある曲です。終始途切れない16分音符と中間部のミステリアスな響き、嬰ハ長調の再現部から圧倒的なクライマックスを迎えるドビュッシーの魅力が詰まった1曲と言えます。

連弾曲

ここからは、ピアノの4手連弾用の楽曲をご紹介します。2人で1つの曲を仕上げていくのは、ソロとは違う達成感がありますよね。

ブラームス【ハンガリー舞曲第5番】

ドイツの作曲家・ブラームスの作品の中でも有名な「ハンガリー舞曲」は、ピアノの連弾曲としても人気のある曲です。ハンガリーのジプシー音楽をモチーフにした舞曲で、第5番は単独で演奏されることも多い楽曲。

リズミカルな伴奏にのせて現れるメロディは、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。情熱的な旋律のあとは和音の連打が続き、再現部を経て力強く曲を閉じます。

グリーグ【ノルウェー舞曲作品35】

ノルウェーの作曲家・グリーグがピアノの連弾曲として残した「ノルウェー舞曲」は、全4曲からなる作品です。また、ハンス・ジット編曲のオーケストラ版が演奏されることもあります。

【第1曲】
Allegro marcato・3部形式。冒頭の力強い和音で始まり、軽快な伴奏にのせて情熱的な旋律が歌われます。中間部の穏やかなメロディがいろいろな音域で現れたあと、再現部の主題が登場。
クライマックスに向けて緊張感のある旋律が続き、最後は決然と終わります。

【第2曲】
Allegretto tranquill e grazioso・3部形式。穏やかな雰囲気を持つ舞曲で、中間部との対比も聴きどころの一つです。
激しく動く中間部を経て再び冒頭の軽快な旋律が現れ、静かに曲を閉じます。

【第3曲】
Allegro moderate alla Marcia・3部形式。行進曲風の舞曲で、軽やかな主題がバリエーションのように現れる賑やかさが特徴です。
中間部は哀愁漂う旋律が歌われ、曲調の変化も聴きどころの一つとなっています。

【第4曲】
Allegro molto・3部形式。神秘的な雰囲気から始まり、緊張感のある導入部を経て中間部に入ります。軽快なフレーズが登場したと思ったらミステリアスな旋律が歌われ、再び主題が現れフィナーレを迎えます。

まとめ

今回のコラムでは、発表会で聴き映えするピアノ曲を難易度別にご紹介してきました。

有名なピアノ曲や隠れた名曲など、クラシック音楽だけでも数多くの名曲が存在します。ぜひ、憧れの1曲を見つけて練習に励んでください!

2023年8月28日 投稿

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